令和発祥の地として、ますます話題となっている福岡県の太宰府。
歴史と文化が息づくこの街で、一度は味わってほしい定番の食べ歩きアイテムがあります。
それが「梅ヶ枝餅」です。
もちもちのお餅に、ほんのり甘い餡を包み、丁寧に焼き上げられた梅ヶ枝餅。初めて口にした瞬間、どこか懐かしさを感じることでしょう。
その懐かしさと美味しさに惹かれ、福岡を訪れるたびに梅ヶ枝餅を求める人々が絶えないのも納得です。
今回は、福岡のご当地名物である梅ヶ枝餅の魅力と由来を紐解きながら、その美味しさをご紹介していきます。
太宰府へのアクセス方法と交通手段
福岡定番の梅ヶ枝餅は、もちろんお土産として博多駅や福岡空港で購入することもできます。
しかし、せっかくなら太宰府で焼き立てを味わっていただきたいものです。まずは、太宰府へのアクセスをチェックしてみましょう!
福岡空港から太宰府へのアクセス方法
🚋福岡空港から太宰府へ電車で
福岡空港(福岡市地下鉄空港線)⇒天神(徒歩)⇒西鉄福岡(西鉄天神大牟田線)⇒西鉄二日市(西鉄太宰府線)⇒太宰府
【所要時間】約1時間
【料金】670円
🚌福岡空港から太宰府へバスで
福岡空港国内線ターミナル(シャトルバス)⇒福岡空港国際線ターミナル(太宰府ライナーバス「旅人」)⇒太宰府
【所要時間】約40分(シャトルバス11分+太宰府ライナーバス「旅人」25分) 【料金】510円
博多駅から太宰府へのアクセス方法
🚋博多駅から太宰府へ電車で
博多駅(福岡市地下鉄空港線)⇒天神(徒歩)⇒西鉄福岡(西鉄天神大牟田線)⇒西鉄二日市(西鉄太宰府線)⇒太宰府
【所要時間】約55分
【料金】670円
🚌博多駅から太宰府へバスで
博多バスターミナル⇒太宰府
【所要時間】約40分
【料金】610円
梅ヶ枝餅とはどんなもの?
そもそも梅ヶ枝餅は「梅」という言葉は付くものの、梅味であったり梅の実が材料に含まれているわけではありません。
元を辿ると、太宰府天満宮の天神様「菅原道真」の生涯なくして梅ヶ枝餅を語ることはできないのです。
歴史と共に梅ヶ枝餅の発祥の秘密を見ていきましょう。
菅原道真の生涯
まずは菅原道真がどの様な人物だったのか、簡単にご説明いたします。
845年に京都で生まれた道真は幼少期から学問の才能に秀でていて、周囲の人々からも厚く信頼される人物でした。
努力の積み重ねで着々と人生の歩を進めてきた道真は、才が認められ学者から政界へと進出。
一時は右大臣にまでなった道真でしたが、左大臣藤原時平による政略や裏切りにより、無実の罪で901年太宰府に流されてしまいます。
京を去る際は家族との別れも認められず、太宰府であてがわれたのは廃屋でした。
いつか京に戻れる日を夢見ながら慎ましく生活するも志半ばに、道真は太宰府で生涯を終えます。
そして死後ようやく道真の無実が晴れたことにより、学問の神様として祀られ、人々に今も尚崇められる存在として太宰府の地に眠っています。
道真と梅ヶ枝餅の関係
不遇な一生を終えた道真。
梅ヶ枝餅の発祥にはそんな道真の太宰府での生活が深く関わっていました。
罪人同様の暮らしぶりだった道真は食事もままならなかったため、それを見かねた老婆が格子越しに梅の枝に刺した餅を差し入れたという一説もあれば、道真の死後、道真の好物であった餅と梅の枝を一緒に供えたという説も語り継がれています。
いずれも梅ヶ枝餅の起源であり、道真が梅を京の自宅で愛でていたり、幼き頃から梅にまつわる歌を詠んでいたことから道真=梅のイメージの結びつきも生まれました。
そのため梅ヶ枝餅には梅の刻印がされているのです。
そしてこの差し入れやお供え物をしたとい言われる老婆は浄妙尼と言われ、太宰府天満宮近くにある榎社の祠に祀られています。
梅ヶ枝餅のいろは
梅ヶ枝餅を販売しているお店は太宰府におよそ50軒あると言われています。
どのお店ももち米・うるち米・小豆・砂糖・塩・水という原材料は統一されていますが、焼き加減や材料の産地、分量によってそれぞれ個性が光ります。
また価格設定も一律130円(増税等により変動有り)で、カロリーは160~170カロリー。
大福や饅頭に比べると少しカロリー高めですが、食べ歩きするなら問題なしですよね!
また菅原道真誕生日の845年6月25日と命日903年3月25日にあやかって、毎月25日は「天神様の日」となり、普段は白一色の梅ヶ枝餅によもぎ色の緑がかったものが登場します。
月に一度しか食べられない緑の梅ヶ枝餅もぜひご賞味ください。
また梅ヶ枝餅は常温の場合4~5日、冷凍の場合は半年ほどもつので、一度食べて気に入った方はたくさん購入するのもおすすめです。
その場合どうしても焼き立ての風味は損なわれてしまいますが、一度電子レンジで40秒ほど温めた後にオーブントースターで2分ほど焼くと美味しさを再現できます。
福岡に行ったことのないお友達へのお土産にもきっと喜ばれるはずです。
太宰府で楽しむ梅ヶ枝餅のおすすめ4店舗
今回は太宰府周辺で気になったお店や目に留まったお店4店舗の梅ヶ枝餅を比較してみました。
それぞれ少しずつ味わいや食感が違うので、お餅が大好きな人はお腹の許す限り50店舗分食べ比べてみるのも楽しいかもしれません♪
統の味と品質を誇る「かさの家」
まずは常に大行列のかさの家さんへ。
こちらはまさに定番中の定番とも言われる梅ヶ枝餅です。
食べ歩きだけでなく隣接する甘味処でお茶と一緒にゆったりと味わうこともできます。
見てくださいこの大行列。
はじめて福岡を訪れる人はまず有名どころを…という感じで並ばれる方も多いのではないでしょうか。
肝心の梅ヶ枝餅の味ですが、もちろんとても美味しいです!
餡子は甘めの味付けで、小豆一粒一粒の旨みを感じられます。
餡の塩気がしっかりしているので、甘さがより引き立って老若男女問わず好かれる味だと思います。
かさの家
公式WEB:かさの家
住所 :福岡県太宰府市宰府2-7-24(太宰府天満宮参道)
TEL :092-922-1010
定休日 :なし(年中無休)
営業時間:9:00~18:00
外はパリパリ、中はもっちりの「やす武」
こちらも梅ヶ枝餅人気店ランキングには必ず名前を連ねる「やす武」さん。
店頭で販売している方の笑顔が感じ良くて、口コミ等も賑わせています。
販売の方に梅ヶ枝餅を持っていただき、パシャリ📷
皮が薄くてぱりぱりしているのに、中はもっちり、焼き目がしっかり付いているのもわかります。
餡の甘さを引き立てる塩にもこだわり、甘さは控えめで割るととろーり出てくる柔らかめの餡子です。
かぶりつくとやけどする可能性もあるので割って食べるのをおススメします。
やす武
公式WEB:やす武
住所 :福岡県太宰府市天満宮参道
TEL :092-922-5079
営業時間:8:30~18:00
定休日 :不定休
滝の流れるプチ日本庭園が見える!「さかどや」
続いてはこちらも根強いリピーターに愛されている名店「さかどや」さんへ。
こちらの隣接するお食事処では豪華な奥庭を眺めながらゆったりと梅ヶ枝餅を味わうこともできます。
さかどやさんも焼き目はしっかりタイプで、お餅は表面がパリパリ芳ばしく中はふわふわもちもち。
餡子の水分量も程よいので割っても垂れずに食べられるところも魅力的です。
さかどや
公式WEB:さかどや
住所 :福岡県太宰府市宰府3-2-40
TEL :092-922-5992
営業時間:9:00~17:00
定休日 :不定休
香り高い焼きたてが魅力の「竹の家」
最後にご紹介するのは太宰府の参道ではなく駐車場から境内へ向かう道の途中にある「竹の家」さん。
こちらは筆者が福岡に初めて訪れた際に、初めて梅ヶ枝餅と出会った思い出のお店でもあります。
焼き目が芳ばしく餡子の甘さも控えめで素朴なおいしさを感じられます。
ちょうど寒い時期に筆者も訪れたので湯気を立てながら焼き立ての梅ヶ枝餅を頬張って感動したのを覚えています。
竹の家
住所:福岡県太宰府市宰府3-3-31
TEL:092-923-0043
梅ヶ枝餅を食べ比べて楽しむ!
太宰府の定番食べ歩きお菓子である梅ヶ枝餅の魅力をご理解いただけましたでしょうか。
一度食べると、必ずや虜になること間違いなしです!
もちもちとしたお餅とほんのり甘い餡の絶妙なハーモニーは、福岡を訪れる際には絶対に味わってほしい逸品です。
菅原道真の生涯を思い浮かべながら、これから訪れる梅の見ごろを迎える太宰府を心ゆくまでお楽しみくださいね。
執筆:Honami
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