柳川さげもん 可愛いらしいつるし雛で祝う福岡県柳川市伝統のひな祭り – ページ 3 – Guidoor Media | ガイドアメディア

柳川さげもん 可愛いらしいつるし雛で祝う福岡県柳川市伝統のひな祭り

さげもん

日本の「ひな祭り」 桃の節句の歴史と由来

雛人形とさげもんを見る女の子2人

3月3日が「ひな祭り」であるということは、日本人であれば知らない方はいないかと思います。

しかしひな祭りが元々どの様に発祥し、なぜ女の子の幸せを願う桃の節句となったのかをご存知の方は少ないのではないでしょうか。

せっかくなので、今年はひな祭りの豆知識を頭に入れながらお祝いしてみませんか。

中国がルーツの節句

ぼんぼりのアップ画
ATOHSさんによる写真ACからの写真
 

ひな祭り及び桃の節句は唐の時代(618~907年)に制定され、日本には奈良時代の初頭に伝来しました。

皆さんもよく知る下記の5つの節句の一つ「上巳の節句(じょうしのせっく)」が、桃の節句すなわちひな祭りの正式名称です。(上巳とは3月上旬の巳の日を表します。)

1月7日「人日(じんじつ)の節句」=「七草の節句」

3月3日「上巳の節句」=「桃の節句(ひな祭り)」

5月5日「端午の節句」=「菖蒲の節句(こどもの日)」

7月7日「七夕の節句」=「笹の節句」

9月9日「重陽(ちょうよう)の節句」=「菊の節句」

節句をこの様に並べてみるとすべてが季節の変わり目にあり、それぞれ五穀豊穣や無病息災、子孫繁栄を神に願い、邪気を祓う大切な文化であることがわかります。

桃の節句とひな人形がなぜ結びついたのか

ひな人形
ガイムさんによる写真ACからの写真
 

唐からやってきた上巳の節句ははじめ、天皇の為の禊(みそぎ)の神事として行われていました。

しかしその後、3月の巳の日に人々が災いや厄を祓うため人形(ひとがた)で自分の体を撫でることで邪気を移し、その人形を川や海に流す風習が定着していったことから「流し雛(ながしびな)」として発展していきました。

ひな人形と三色団子や和菓子たち
Emmieさんによる写真ACからの写真

また時を同じくして平安時代に宮中の少女たちの間で「ひいな遊び」と呼ばれる紙の人形を使った遊びが流行したこともあり、ひな人形を飾るという習わしが生まれていったようです。

実際に庶民の間に広まり、一般的な行事としてひな祭りが認められるようになったのは江戸時代に入ってからで、いつしか女の子のための節句として祝うようになっていきました。

桃の花
ぱんち・らさんによる写真ACからの写真

そして「桃の節句」と呼ばれるようになった理由ですが…

ちょうど3月の上旬ごろは桃の花が咲く季節、中国の上巳の節句では桃の花を愛で、桃のお酒を飲むという風習があったようで、上巳よりも馴染みのある「桃の節句」という言葉が日本では定着していったと考えられます。

また桃は不老長寿のシンボルでもあり、「木」に「兆」と漢字で書くことから、物事の始まりや生命の兆し(きざし)、死などの悪い邪気を祓う神聖なものとしても節句にはうってつけの植物だったため、いつしか桃の節句という言葉が浸透していったともされています。

ひな人形を飾る時期とその意味

立派なひな人形を見る女の子
honanaさんによる写真ACからの写真

ひな人形は厄除けの身代わり人形でもあるので、実際に飾る際は3月3日の当日だけでなく、早めの2月中旬ごろに飾り始めるのが良しとされています。

具体的には立春の日かその周辺の大安や友引の日を選ぶと良いでしょう。

またひな人形の姿が婚礼の様子を表していることから結婚の象徴とも考えられ、3月3日を過ぎて飾ってしまうと行き遅れてしまうというのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

これらのことからひな人形は2月中旬から飾り、3月3日を過ぎたら一刻も早く片付けることをおすすめします。

ひな祭りに欠かせない伝統的な菓子に込められた意味

ひなあられと菱餅
涼風さんによる写真ACからの写真

ひな祭りと聞くと、ひな人形だけでなく様々な食べ物を連想される方も多いのではないでしょうか。

まずは春を連想させる色合いの「ひし餅」。

ひし餅は古代中国にて上巳の節句で食べられていた母子草(ははこぐさ:キク科の越年草)でつくられたお餅が原型で、母子ともに健康で過ごせることを願ったお菓子です。

日本に伝わった際に変化を遂げ、魔除けの赤・子孫繁栄や長寿、純潔を表す白・厄除け、健康祈願の緑の三色になりました。

人形を囲むようにしてひなあられがある
夏男さんによる写真ACからの写真

このひし餅を砕いて細かくしたものと言われているのが「ひなあられ」です。

世間にひな祭りが浸透し始めたばかりの江戸時代では、ひな人形を室内に飾るだけでなく、野山や海辺に連れて行きひな人形に春の景色を見せてあげる「ひなの国見せ」が当たり前のように行われていました。

今でいうピクニックのようにお菓子を持参し、人形と共に過ごしていたようですがこの際に持ち歩きやすかったこともあり、ひなあられが生まれたようです。

また関東と関西では形状や作り方も違うのでそれぞれを比較してみるのも面白いかもしれません。

福岡県柳川の「さげもん」から見るひな祭りの魅力

福岡柳川の独特なひな飾り「さげもん」
hanahanaさんによる写真ACからの写真

福岡柳川の独特なひな飾り「さげもん」にはじまり、日本の伝統行事ひな祭りについて触れてきましたがいかがでしたでしょうか。

一時期は日本の四季を楽しむ行事も下火になっていましたが、現在ではSNS効果もあり、また改めてその季節ならではの日本の伝統や文化を楽しむことが見直されつつあるように感じます。

今年のひな祭りは可愛らしいさげもんと一緒にお祝いしてみるのも一味違ってとても素敵だと思います🎎

執筆:Honami

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