歴史と自然が調和した場所で過ごす心安らぐひととき

逢善寺(ほうぜんじ)は、平安時代の天長3年(828年)に逢善道人が創建した歴史ある寺院で、千手観音を本尊とし淳和天皇の勅願寺として発展しました。江戸時代には天台宗の関東八檀林の一つに指定され、僧侶養成の学問所としても栄えました。

逢善寺の本堂は、天保13年(1842年)に再建されたもので、昭和56年から7年かけて修復工事が行われました。現在の本堂は銅板葺きの重厚な造りで、当時の繁栄ぶりを感じさせます。本堂の天井には、寺内出身の日本画家、松本楓湖による「飛天の図」が描かれており、華麗な天女の舞う姿が見られます。

逢善寺は茨城景観百選にも選ばれており、境内には県指定の文化財が数多く存在します。仁王門、書院・庫裡、木造金剛力士立像、五鈷鈴と五鈷杵、妙法蓮華経などがあり、歴史と文化の宝庫です。また、境内にはソメイヨシノやヤエザクラなどの桜の木が植えられており、春には美しい花見が楽しめます。特に紅葉の季節には、色鮮やかな紅葉と歴史的建造物のコントラストが美しく、多くの観光客が訪れます。