江戸時代から続く商家の息吹を感じさせる場所

旧尾藤家住宅は、江戸時代末期に建てられた歴史的建造物であり、丹後地方を代表する生糸縮緬の商家、尾藤家の屋敷です。2002年に京都府指定有形文化財に指定され、その後、国の重要文化財にも指定されました。

この住宅は、白壁とちりめん格子、土塀の上にさりげなく据えられたガラス製の丸い街灯など、外観も独特の雰囲気を醸し出しています。特に、明治・大正期に増改築された蔵や座敷、そして昭和初期に建築された洋館は、和と洋の融合した建築様式が高く評価されています。

訪れる人々は、11代尾藤庄蔵が新婚の際利用した新座敷や、洋館応接室など、当時の生活の様子を垣間見ることができます。また、内蔵では尾藤家の歴史やちりめん街道の歴史を紹介するビデオが上映されており、奥北蔵では設計図などの資料が展示されています。
旧尾藤家住宅は、その歴史的価値だけでなく、地域の文化や伝統を今に伝える貴重な場所として、多くの訪問者に愛されています。