大正ロマンが息づく加悦鉄道の記憶

旧加悦鉄道加悦駅舎は、大正時代のロマンを今に伝える貴重な歴史的建造物です。1926年(大正15年)に建てられたこの木造二階建ての駅舎は、その白い板壁と緑の瓦屋根が特徴的で、当時としては珍しい洋風建築として注目を集めました。昭和60年の廃線まで、地元民の足として、また丹後ちりめんや大江山ニッケル鉱山の鉱石の輸送に活躍した加悦鉄道の歴史を今に伝える場所となっています。

駅舎前には、加悦鉄道で使用されていた腕式信号機や懐かしい郵便ポストが展示され、訪れる人々に昔の鉄道の雰囲気を感じさせます。また、駅舎内部には資料館が設けられ、鉄道の歴史や文化に関する貴重な資料が数多く展示されており、鉄道ファンはもちろん、歴史や文化に興味のある方々にも楽しんでいただける内容となっています。

この駅舎は、1996年(平成8年)に加悦町の指定文化財に指定され、現在も多くの人々に愛され続けています。周辺には加悦SL広場があり、実際に使用されていた機関車が展示されており、子どもから大人まで幅広い年代の方々に親しまれています。