首都圏の飲料水・工業用水を支える重要な堰

利根大堰は、群馬県邑楽郡千代田町と埼玉県行田市の県境に位置する、利根川に建設された日本でも屈指の規模を誇る堰です。1963年に着手され、1968年に完成したこの堰は、首都圏の水需要に応えるために建設されました。利根川上流ダム群の水は利根大堰を経て、東京都の上水道の40%、埼玉県の上水道の70%を供給しており、地域の生活や産業に不可欠な役割を果たしています。

利根大堰の周辺は、自然豊かで静かな水域が広がり、ウインドサーフィンやジェットスキー、水上スキーなどの水上スポーツの愛好家たちにとって絶好のスポットとなっています。冬でも晴れた週末には多くの人々が集まり、海に面していない県である群馬県の魅力を存分に楽しむことができます。また、利根大堰は魚の遡上を間近で見られる「自然の観察室」を備えており、自然との共生を感じることができる場所です。

この堰は、武蔵大橋としても機能しており、両毛と埼玉、東京方面を結ぶ重要な交通の要所です。周辺には、利根川沿いに桜並木や歴史的建造物が点在し、地域の文化や歴史を感じることができる観光スポットも豊富にあります。