薬の歴史を通じて人々の健康に貢献してきた文化を伝える

中冨記念くすり博物館は、久光製薬と公益財団法人中冨記念財団が運営する、歴史と民俗を織り交ぜた博物館です。この博物館は、薬の歴史を深く掘り下げ、訪れる人々に知識と癒しをもたらす場所として知られています。

博物館の建物自体がアート作品のような美しさを誇り、イタリアの彫刻家チェッコ・ボナノッテの基本設計による石とガラスで構成されたモダンなデザインが特徴です。館内では、19世紀末のロンドンにあったアルバン・アトキン薬局をそのまま移設した展示や、対馬藩田代領で盛んだった「田代売薬」に関する多彩な資料が展示されており、薬の歴史を身近に感じることができます。

また、興味深い薬木や薬草、ハーブが植えられた植物園も併設されており、見学だけでなく、五感を通じて自然の恵みと薬の関係性を学ぶことができるでしょう。2021年のリニューアルにより、薬用植物についての体験コーナーも新設され、くすりの歴史を様々な角度から学ぶことが可能になりました。

訪れる人々には、博物館だけでなく、周辺の自然豊かな環境も楽しんでいただきたい。博物館の外には、約350種の薬用植物が植えられた広大な薬木薬草園があり、静かで落ち着いた雰囲気の中、散策を楽しむことができます。