瀬戸内海を望む絶景の寺院で厄除け祈願

郷照寺は四国八十八ヶ所霊場の第78番札所として知られる歴史ある寺院です。奈良時代に高僧・行基によって創建され、真言宗と時宗の両宗を奉ずる珍しい寺院です。弘法大師が訪れた際に自身の像を彫刻し、厄除けの誓願を行ったことから「厄除けうたづ大師」として広く信仰を集めています。

郷照寺の境内は高台に位置し、瀬戸内海や瀬戸大橋を一望できる絶景スポットです。特に晴れた日には、遠く塩飽諸島まで見渡せる美しい景観が広がります。境内には江戸時代初期に再建された本堂があり、二層の屋根が特徴的な奈良様式の建築が見られます。この本堂には行基が彫刻した阿弥陀如来像が本尊として安置されていますが、秘仏のため直接拝観することはできません。

また、大正時代に再建された大師堂も見どころの一つです。ここには「厄除けうたづ大師」として親しまれる弘法大師像が祀られており、訪れる人々は厄除け祈願を行います。大師堂の参道脇には、信者が寄進した1万体以上の観音像を納めた万体観音堂もあり、静かな雰囲気の中で参拝ができます。