歴史の息吹を感じる東海道と中山道の交差点

草津宿本陣は、江戸時代の宿場町の雰囲気を今に伝える歴史的な建造物です。草津宿は東海道と中山道が交わる交通の要衝であり、多くの大名や公家が行き交いました。その中でも草津宿本陣は、特に重要な宿泊施設として利用されました。

草津宿本陣は、寛永12年(1635年)に創建されましたが、後に焼失し、膳所藩主本多家の「瓦ヶ浜御殿」を移築したものとされています。広大な敷地面積4727㎡、建物面積1706㎡、部屋数39という規模を誇り、書院造りの建物は表門、御除門、敷台付き玄関、庭園などが配置されています。これらの建物は、東海道筋では唯一ほぼ完全に残っている本陣として、国の史跡に指定されています。

草津宿本陣の見どころは、歴史的な建物だけでなく、多数の関札や大福帳などの貴重な資料も含まれます。大福帳には、忠臣蔵の吉良上野介や浅野内匠頭、皇女和宮、シーボルト、新撰組の土方歳三などの名前が記されています。これらの資料は、当時の宿場町の様子や訪れた人物の歴史を知る手がかりとなります。

現在は耐震工事のため2025年3月31日まで休館中ですが、再開後にはぜひ訪れてみてください。