天女の羽衣伝説が息づく神秘の湖

余呉湖は、琵琶湖の北に広がる美しい湖で、面積約1.8㎢、周囲約6.4㎞、水深13mのこの湖は、三方を山に囲まれた断層盆地にあり、琵琶湖との水面落差が約49mもあります。

余呉湖は、古くから「鏡湖」とも呼ばれ、天女の羽衣や龍神・菊石姫の伝説が残る神秘的な湖です。特に有名なのは、白鳥に姿を変えた8人の天女のうち、末妹が羽衣を取られて天に帰れなくなり、地上で夫婦となって子供をもうけたという物語です。この伝説は、湖の神秘性を一層引き立てています。

湖畔には、四季折々の美しい風景が広がり、春には桜や菜の花が咲き誇り、夏には湖面に映る山々の緑が鮮やかです。秋には紅葉が湖面に映り込み、冬には白鳥や水鳥が飛来する姿が見られます。特に冬の風物詩であるワカサギ釣りは、多くの観光客に人気があります。初心者でも手軽に楽しめるため、家族連れや友人同士で訪れるのに最適です。

また、湖畔には遊歩道が整備されており、サイクリングやハイキングを楽しむことができます。湖を一周するコースは約6.4㎞で、自然の中をゆったりと散策するのにぴったりです。湖畔には山口誓子や斎部路通などの句碑が点在し、俳句大会も開催されるなど、文学愛好者にも人気のスポットです。