湖東三山の一つに数えられる聖徳太子創建の古刹

百済寺は天台宗の古刹であり、西明寺・金剛輪寺と並ぶ湖東三山の一つとして知られています。
聖徳太子によって西暦606年に創建されたこの寺院は、歴史と自然が調和した美しい場所です。

百済寺の境内は、国の史跡に指定されており、特に紅葉の名所として有名です。秋になると、境内一帯が鮮やかな紅葉に包まれ、多くの観光客が訪れます。仁王門をくぐると、石段の参道が続き、その先には本堂や釣鐘堂が待ち受けています。参道の両側には、歴史を感じさせる老杉が立ち並び、訪れる人々を静かに迎え入れます。

百済寺の庭園は「天下遠望の名園」と称され、その美しさは四季折々に異なる表情を見せます。特に春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色は、訪れる人々の心を癒します。庭園内には池泉回遊式の庭が広がり、散策しながら自然の美を楽しむことができます。

また、百済寺は歴史的な背景も豊かです。戦国時代には織田信長の焼き討ちに遭い、一度は全山が焼失しましたが、その後再建され、現在に至ります。寺宝としては、十一面観音像が本尊として祀られており、訪れる人々にとって深い信仰の場となっています。