1500年の歴史が息づく地域の信仰の中心

大日霊貴神社は、約1500年の歴史を誇る神社で、地域の歴史と文化を深く感じることができるスポットです。この神社は、継体天皇の勅願により西暦523年に建立され、元正天皇の命により718年に行基が再建したと伝えられており、地域の信仰の中心として親しまれています。

大日霊貴神社は「だんぶり長者伝説」にも関連しており、鹿角地方の方言で「だんぶり」とはトンボを意味します。この伝説は、地域の人々にとって大切な物語として語り継がれています。

毎年1月2日には、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「大日堂舞楽」が奉納されます。この舞楽は、地元の四集落から集まった能衆(舞う人たち)によって神社の社前と殿内で行われます。特に見どころは、黄金の仮面と刀が煌びやかな五大尊舞と、地元の子供たちによって奉納される鳥舞です。これらの舞楽は、訪れる人々に深い感動を与え、地域の伝統文化を体感する貴重な機会となっています。

神社の境内には、神仏混交の名残を感じさせる山門や、古社の雰囲気を漂わせる姥杉の跡などがあり、歴史の重みを感じさせます。また、社殿内部は吹き抜け構造で、中央に舞台が設けられており、舞楽にふさわしい空間が広がっています。