4000年の時を超えて、縄文の神秘に触れる静寂のパワースポット

大湯環状列石は、約4000年前の縄文時代後期に築かれた大規模な遺跡です。この遺跡は、万座環状列石と野中堂環状列石という二つの主要な環状列石から成り立っています。これらの環状列石は、大小の川原石を巧みに組み合わせて環状に配置されたもので、祭祀や儀礼の場として使用されていたと考えられています。

大湯環状列石は、縄文時代の精神文化や社会構造を理解する上で非常に重要な遺跡です。遺跡内からは、土偶や土版、動物形土製品、鐸形土製品、石棒、石刀など、多くの祭祀・儀礼に関連する遺物が出土しています。また、環状列石の中心には日時計状の組石があり、これが夏至の日没方向とほぼ一致することから、天文学的な知識も持っていたことが示唆されています。

この遺跡は、1956年に国の特別史跡に指定され、2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一部として世界文化遺産に登録されました。遺跡の見学には、大湯ストーンサークル館が隣接しており、ボランティアガイドによる詳しい解説を受けることができます。ガイドツアーは約30分で、日本語での案内が行われます。