霊験あらたかな日本三不動尊の一つ

菅谷不動尊は、日本三不動尊の一つとして知られ、三国伝来の霊場としても名高い場所です。家内安全や諸願成就、特に眼疾に対する霊験があるとされ、多くの参拝者が訪れます。

菅谷不動尊の歴史は古く、鎌倉時代に遡ります。源頼朝の叔父である護念上人(源慈応)が、比叡山で修行中に平家の圧力から逃れる際、不動明王の「御頭」を携えて諸国を巡り、最終的に文治元年(1185年)に菅谷に一宇を建立したのが始まりです。この不動明王像は、天台宗開祖の最澄が唐から請来し、比叡山無動寺に祀られていたもので、毘首羯磨(びしゅかつま)の作と伝えられています。

菅谷不動尊は、長い歴史の中で幾度かの災害に見舞われましたが、その度に再建され、現在も多くの信仰を集めています。特に有名なのは「みたらせの滝」で、落雷による火災で伽藍が消失した際、この滝のタニシが身を挺して本尊を守ったという伝説が残っています。このエピソードは、菅谷不動尊の霊験の高さを物語るものとして語り継がれています。

なお、初詣の時期には約1万人の参拝者が訪れる人気のスポットでもあり、県内外から多くの人々が訪れ家内安全や諸願成就を祈願します。また、周辺には美しい自然が広がり、四季折々の風景を楽しむことができます。特に秋には紅葉が美しく、訪れる人々の目を楽しませます。