馬文化と共に歩む歴史ある神社

相馬中村神社は、相馬市中村に位置する歴史ある神社で、創建は931年から937年の承平年間に遡り、相馬家の先祖である平将門が戦勝を祈願して建立した妙見社がその始まりとされています。その後、相馬家の歴代当主によって幾度も移転され、最終的に1611年に現在の場所に落ち着きました。

この神社は相馬家の氏神として崇敬されてきた天之御中主神(妙見菩薩)を祭神としています。特に、相馬野馬追の出陣式が行われる場所としても知られており、毎年多くの観光客が訪れます。

相馬中村神社の社殿は、寛永20年(1643年)に18代藩主相馬義胤によって建立されました。権現造りの建築様式で、本殿、幣殿、拝殿から構成されています。特に、本殿と拝殿の正面には、神社の由緒を象徴する馬の彫刻が施されており、相馬地方を代表する古建築として国の重要文化財に指定されています。

境内には、巨大な杉の木「親子杉」が立ち並び、その荘厳な姿は訪れる人々を圧倒します。また、神社の入り口には狛犬の代わりに馬の像が並んでおり、相馬地方の馬文化を感じさせる独特の雰囲気を醸し出しています。