春の桜と初夏の藤が織りなす美しい景観

相馬神社は、明治12年に創建された歴史ある神社で、相馬氏の始祖である師常(もろつね)公を御祭神としています。師常公は、保延五年(1139年)に千葉常胤の次子として生まれ、相馬中務太夫師國の家を継ぎました。相馬氏は平将門公の末裔であり、代々下総の相馬郡一帯を領していましたが、文治五年(1189年)に源頼朝の将である父常胤に従って平泉攻めに加わり、軍功をあげたことで相馬地方を賜りました。

相馬神社は、中村城(馬陵城)本丸跡に位置し、桜の名所として知られています。毎年4月中旬頃には美しい桜が咲き誇り多くの参拝者や観光客が訪れます。また、境内には19代忠胤公が植えたものと伝えられ推定樹齢数百年といわれる藤の木があり、5月中旬頃には見事な花を咲かせ、訪れる人々の目を楽しませています。

相馬神社の例大祭は、毎年10月の第1日曜日と月曜日の2日間にわたり開催されます。この祭りでは、地域の伝統的な舞や神事が行われ、多くの人々が参加し、賑わいを見せます。特に、相馬野馬追の一環として行われる「野馬懸」は、相馬神社の境内で最も重要な神事の一つとされています。