700年の時を超えて輝く人肌観音の温もり

成法寺観音堂は、御蔵入三十三観音の第一番札所として知られている歴史的な仏教建築で、鎌倉時代に建立され、現在の建物は16世紀に再建されたものと考えられています。和様と唐様を融合させた建築様式を持ち、国の重要文化財に指定されています。

観音堂の本尊である聖観音坐像は、福島県の重要文化財に指定されており、1311年(応長元年)に作られたとされています。この像は「人肌観音」とも呼ばれ、金箔を貼り付けることで人肌に近い彩色が施されています。700年以上経った現在でも、その美しい彩色や文様が残っているのは、この地の気候が保存に適していることや、地域の人々の信仰心の賜物と言われています。

観音堂はお正月とお盆の時期のみ御開帳されますが、お正月は深い雪に覆われるため拝観が困難な場合もあります。