歴史と自然が融合した美しい日本庭園

旧益習館庭園は、江戸時代前期に淡路国を治めた稲田氏の屋敷に造られた池泉回遊式庭園であり、その美しさと歴史的価値から2019年に国指定の名勝に指定されました。

庭園の最大の特徴は、日本最大級の巨石が配置されていることです。高さ約4メートル、幅約5.8メートルの巨石が池に配置され、その迫力ある景観は訪れる人々を圧倒します。この巨石は、城下町建設時の石切場であった場所から運ばれたもので、庭園として造り変えられた非常に珍しい例です。

庭園は池泉回遊式で、大きな池の周りに園路が配置されています。訪れる人々は、池の周りを散策しながら、四季折々の風景を楽しむことができます。特に秋には紅葉が庭園を彩り、その美しさは格別です。また、庭園の背後には三熊山と洲本城があり、これらの景観が庭園の一部として取り込まれています。

旧益習館庭園は、土日祝日のみ公開されており、見学は無料です。庭園内には、築山や石燈籠など見どころがたくさんあります。

また、毎年11月中旬から12月上旬にかけては「夜のライトアップ」が開催され、庭園が幻想的に照らし出されます。この期間中は、普段は入ることができない書院から庭園の景色を眺めることができ、昼間とはまた違った庭園の魅力を楽しむことができます。