自然の美しさと歴史的なモニュメントが融合した公園

稚内公園は、稚内市街を一望できる絶好のロケーションに位置し、約47平方メートルの面積を誇る広大な敷地と豊かな自然が魅力の公園です。

園内には多くのモニュメントが点在しており、稚内のシンボルとも言える「氷雪の門」は、かつて日本の領土であった樺太(サハリン)で亡くなった日本人のために建てられました。氷雪の門は、高さ8メートルの「望郷の門」と、氷と雪の中で生き抜いた人々を象徴する高さ2.4メートルのブロンズの女人像、そして霊石の三位一体で構成されており、札幌出身の世界的な彫刻家・本郷新氏によって制作されました。

また、樺太犬の碑は、南極観測に関わる樺太犬たちを記念する碑で、1957年に日本が初めて南極観測に参加する際に、物資輸送のために編成された犬ぞり隊の主役であった樺太犬たちを称えるために建てられました。稚内周辺から集められた樺太犬たちは、南極へ出発する前に稚内公園で8ヶ月間の厳しい訓練を受け、その中から選ばれた22頭の樺太犬が南極観測船「宗谷」で南極へ渡り、任務を遂行しました。しかし、悪天候のために15頭の樺太犬が南極に置き去りにされるという悲劇が起こりました。その後、奇跡的に生還したタロとジロのエピソードは、世界中で大きな話題となりました。この碑は、タロとジロを含む樺太犬たちの功績を称えるものであり、台座には南極で採取された白石が埋め込まれています。