底曳漁業の栄華を今に伝える歴史的建造物

旧瀬戸邸は、昭和20年代に沖合底曳漁業の親方であった瀬戸常蔵氏の邸宅として建てられました。稚内が底曳漁業の前線基地として活気に満ち溢れていた時代の象徴とも言えるこの邸宅は、平成24年(2012年)に一般公開され、訪れる人々に当時の生活や漁業の歴史を感じさせる貴重な場所となっています。

旧瀬戸邸の建物は、切妻形式の赤いトタン葺きと頂部の棟飾りが特徴で、明治期から大正期にかけての旅館建築の様式を色濃く残しています。邸内には当時の宴席風景が再現されており、瀬戸家がどのような生活を送っていたのかを垣間見ることができます。また、稚内の漁業に関する展示物も多く、地域の歴史や文化を学ぶことができる施設です。

平成25年(2013年)には、旧瀬戸家住宅主屋として国の「登録有形文化財」に登録され、稚内市で初めての登録有形文化財となりました。