小山市の歴史ロマンを感じよう

小山市には、古代の歴史を物語る壮大な古墳群がいくつか存在します。その中でも、琵琶塚古墳と摩利支天塚古墳は、国指定史跡に指定されており、特に注目を集めています。
琵琶塚古墳は、その名の通り琵琶の形に似ていることから名付けられました。全長約127メートル、後円部の高さは約16メートルという巨大な古墳で、栃木県内最大級を誇ります。古墳からは、数多くの円筒埴輪が出土しており、当時の葬送儀式の盛大さを物語っています。また、古墳の周囲には二重の濠がめぐらされており、その壮大なスケールに圧倒されることでしょう。
摩利支天塚古墳は、琵琶塚古墳のすぐ近くに位置しています。この古墳の特徴は、後円部頂上に摩利支天を祀る社殿があることです。摩利支天は、仏教の守護神であり、戦勝祈願や災難除けの神様として信仰されています。古墳からは、多くの副葬品が出土しており、当時の豪族たちの生活が垣間見えます。
これらの古墳は、単に大きな土盛りではありません。そこには、古代の人々の信仰や社会構造、そして高度な技術が凝縮されています。古墳公園として整備された周辺では、史跡散策路を歩きながら、当時の様子を想像することもできます。春には桜、秋には紅葉など、四季折々の美しい風景も楽しめます。
併設する摩利支天塚・琵琶塚古墳資料館では、出土品や復元模型などを展示しており、古墳についてより深く学ぶことができます。また、地元のボランティアガイドによる解説ツアーも実施されています。