伝説の恋物語が息づく絶景の山頂へ

傾城森は、隣り合う山伏森とまるで双子のように並んでいるのが特徴の山で、横川と白石川の合流点にあります。春にはツツジが咲き誇り、秋には紅葉が美しく彩り、四季折々の風景を楽しむことができます。

傾城森の頂上へは駐車場から吊り橋を渡り、約20分のハイキングで到達できます。頂上からは西に七ヶ宿の町並み、東に七ヶ宿ダム、北に蔵王連邦の不忘山を望むことができる絶景が広がっています。遊歩道も整備されており、初心者でも安心して登ることができます。

この山には傾城の誉れ高い京都祇園の名妓と山伏の悲恋の伝説が語り継がれています。今から約300年前、修行中の山伏と京都祇園の芸妓が恋に落ち、厳しい掟に縛られた二人は京都を逃れ、この地にたどり着きました。しかし、追手に追い詰められた二人は、白石川の渕に身を投げ、その後「傾城森」と「山伏森」の名前がついたと言われています。また、二人が入水した場所は「地獄渕」と呼ばれ、芸妓の侍婢も後を追ったため、東にある小さな岩山は「侍婢山」と名付けられました。