500年の歴史と自然が織りなす神秘の空間

室山熊野神社は、星野氏の始祖である八郎胤実が一族の繁栄と領民の幸福を祈願して嘉禄2年(1226年)に創建した歴史ある神社で、その後、文明9年(1477年)と慶長12年(1607年)に焼失しましたが、元禄12年(1699年)に再建され、現在に至っています。

星野氏は、日本の氏族の一つで、特に筑後国(現在の福岡県)において重要な役割を果たしました。星野氏の始祖は、源頼朝の推挙で議奏となった徳大寺実定の子、星野胤実(ほしの たねざね)です。彼は鎌倉時代初期に筑後国に下り、星野邑を拠点として一族を築きました。星野氏は南北朝時代には南朝方として活動し、菊池氏や阿蘇氏とともに懐良親王を奉じて戦いました。戦国時代には大友氏の幕下で勢力を維持しつつも、独立を試みることもありました。星野氏の歴史には、数々の戦いとその中での活躍が記されています。星野氏はまた、文化や芸術にも貢献し、その影響は現在も八女市の歴史や文化に色濃く残っています。

神社の境内には、樹齢500年を超えるといわれる大杉が立ち、訪れる人々を圧倒します。この大杉は御神木として崇められ、神社の神秘的な雰囲気を一層引き立てています。また、境内には「心字池」や石橋、太刀かけ岩などの見どころが点在しています。