白狼が見守るオオカミ信仰の聖地

山津見神社は、全国的にも珍しいオオカミ信仰の神社として知られていおり、その歴史は平安時代に遡ります。源頼義が白狼に導かれ、凶賊・橘墨虎を捕らえたという伝説があり、この伝説にちなんで「虎捕山」と名付けられた山の中腹に本殿が鎮座しています。山の神「大山津見神」を祀るこの神社は、古くから地域の人々に信仰されてきました。

山津見神社の拝殿に入ると、まず目に飛び込んでくるのが天井に描かれたオオカミの絵です。かつて200枚を超えるオオカミの天井絵がありましたが、2013年の火災で消失してしまいました。しかし、東京藝術大学の学生たちの手によって、写真をもとに242枚の天井絵が見事に復元されました。

拝殿の前には、狛犬ならぬ白狼の像が鎮座しています。この白狼は山の神の使いとして信仰されており、厄災除けや交通安全のご利益があるとされています。