国学の四大人を祀る日本でも数少ない神社

本学神社は、単なる古社というだけでなく、国学の四大人(荷田春満、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤)を祀る日本でも数少ない大変珍しい神社として知られています。
国学とは、江戸時代中期から明治時代にかけて興った日本の古典研究を通じて日本の固有の文化や精神を探求する学問です。荷田春満、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤は、この国学の発展に大きく貢献した四人の学者であり「国学四大人」として尊崇されています。
本学神社は、幕末の信濃国伊那谷における平田国学の高揚の中で、山吹陣屋の旗本座光寺氏の家老であった片桐春一が中心となり、平田鐵胤や北原稲雄、岩崎長世らの協力を得て、慶応3年(1867年)に創建されました。
本学神社には、国学四大人それぞれの御霊代(みたましろ)が祀られています。これは四大人の家から寄贈された愛蔵品で、御霊代として大切に受け継がれてきました。
荷田春満:円鏡と「荷田東麿信盛宿禰命」の笏
賀茂真淵:短刀と「県居翁霊璽」の笏
本居宣長:鈴と「秋津彦美豆桜根大人」の笏
平田篤胤:水晶玉と瑠璃玉と「神霊能眞柱大人」の笏、篤胤が愛蔵した「太陽石」
これらの社宝は現在資料館に保管されており、その貴重な歴史的価値を今に伝えています。