秋冬の雲海は必見

黒井城跡は、標高356mの猪ノ口山に築かれた戦国時代の山城跡で、かつて丹波の戦国大名、赤井氏(荻野氏)の居城として織田信長の丹波攻略の際には明智光秀の攻撃を二度にわたり防ぎました。

黒井城は、南北朝時代に築かれたとされ、戦国時代には赤井直正(荻野悪右衛門)が城主となり、城を大規模に改修しました。織田信長の命を受けた明智光秀による丹波攻めの際、黒井城は難攻不落の城として知られ、光秀を苦しめました。城跡は、当時の山城の構造をよく残しており、国の史跡に指定されています。

城跡には、当時の石垣や曲輪(くるわ)の跡が残っており、戦国時代の山城の様子を偲ぶことができます。山頂からの眺めは素晴らしく、丹波の山々を一望できます。別名「保月城」とも呼ばれ、月が綺麗に見える場所としても有名です。猪口山全体が巨大な要塞であり、山中のいたるところに曲輪や土塁、空堀などの遺構がそのまま現存し、典型的な戦国時代の山城跡として高い評価を受けています。

また、黒井城跡は、雲海の絶景スポットとしても知られています。特に秋から早朝にかけては、気象条件が揃えば、眼下に広がる雲海を見ることができます。雲海に浮かぶ黒井城跡は、まるで天空の城のような幻想的な風景を作り出します。雲海を見学されたい場合は、事前に丹波市の天気予報を確認し、放射冷却が起こりやすい晴れた日の早朝に訪れることをおすすめします。